
4月に上演を予定していた雨シリーズ2作品上演「花嫁は雨の旋律」「雨の音が聞こえる」は、
新型コロナウイルス感染症に関し、政府および東京都より示された方針等を踏まえ、 全ステージが9月へ延期となりました。
作品のお届けは少し先となりましたが、9月の公演に向けて作品の創りは続きます。
顔合わせを終えたキャストたちによる座談会をお楽しみください。
< 参加者>
篠崎彩奈(AKB48) 中谷智昭 武田智加(HKT48) 神志那結衣(HKT48) 千歳ゆう 吉田武寛
それぞれ皆さんの台本を読んだ印象を聞かせていただけますか?
中谷 ただいまって感じです! 2作品同時上演の連結されている部分や、『花嫁は雨の旋律(以下、花雨)』だけで上演していた時の作品的なつながりを、今作ではどうやって構築していこうかなと考えているところです。
吉田 『花雨』に関しては3回目じゃないですか。僕的にはそんなに台本を変えなかったんですよ。 中谷 より深まったって印象です。雨の感情や思考がより見えるようになって、自分の中に溜まっていく感情も増えました。確かに1作目や2作目と同じは同じなんですけど、均としては没頭できるところがすごく増えたので、そういった意味でも楽しみですね。

中谷智昭

吉田武寛
吉田さんは『花雨』を手がけるのが今作で3回目ですが、脚本の中で変えた部分や注目してほしいところはありますか?
吉田 前回まで2人で演じていた波崎雨を1人で演じるのがすごく大変だと思うので、そこが一番の見どころかなと思います。『雨の音が聞こえる(以下、雨音)』については、朗読劇とは全然変わっています。僕的にはすごく良い話になったなあと感じているので(笑)、舞台化するのはとても楽しみですね。
篠崎さんは脚本を読んでみてどうですか?
篠崎 素直にセリフ多いなと思いました(笑)。
一同 笑
篠崎 『花雨』はこれまで2回上演していて、すでにファンの方がいらっしゃるし、私自身も観に行ったことがあるので。すごく面白かったし感動しました! 1作目はAKB48同期メンバーの(北澤)早紀ちゃんが演じていたのを観て、すごいハマり役だなっていうのがその時の印象だったので。若干のプレッシャーや不安な気持ちがありつつ、雨ちゃんが演じられることは嬉しいなという気持ちもあって。いろいろな感情が入り混じっています。
中谷 同期が演じていた役をやるってなかなかないですよね。
篠崎 観に行った時はいつか自分が演じることになるだなんて知らないじゃないですか。すごいびっくりしました!
中谷 この役が決まったよって聞いた瞬間はどうだったの?
篠崎 (北澤)早紀ちゃんじゃなくて、私でいいのかなって率直に思っちゃいました。もちろん嬉しいですけど、どちらかと言えば不安のほうが勝っていました。

篠崎彩奈(AKB48)
武田さんも台本を読んでみていかがでしたか?しかも主演ということで、いろいろな想いがあると思いますが。
武田 とても緊張しています。もともと朗読劇としてあったものを舞台化されるということなので、朗読劇からのファンの皆さんが思い描いている雨ちゃんを表現できるのかすごく不安で。まだ顔合わせや本読みしかしていないので、これからどういう風になっていくか分からないですけど…。雨ちゃんは、とてつもなく良い子なので、自分まで良い子になれそうな気がしています(笑)。
吉田 武田さんは良い子じゃないの(笑)?
武田 私はあざといって言われたり、少し変わった子として見られることが多いので(笑)。すごく清純なピュアな女の子を演じられることが楽しみです。

武田智加(HKT48)

神志那結衣(HKT48)

千歳ゆう
神志那さん、千歳さんも台本の印象はいかがでしたか?
神志那 私の演じる波崎海ちゃんはお姉ちゃんで、妹がいます。その面では私も本当に3歳年下の妹がいて。だからこの役がすごく楽しみです。お母さんと娘2人との関係性がとても印象的で、お母さんは娘たちが大好きだからこそ離れられないところがあるんですね。そこが現実の私と台本の中の海ちゃんとすごく重なるところがあるなあと思ったので、演じやすいのかなあと感じました。
千歳 そうですね、前作の『花雨』ではカスミちゃんを、『雨音』ではユキを朗読版で演じさせてもらいました。今回は『雨音』が舞台化されるにあたって、『花雨』とリンクしている時間の流れみたいなものがあったりするので、そういう意味では両方を観て楽しめる作品になっているのかなあと思います。
中谷さんと篠崎さんは夫婦役ですが、互いの印象はどうですか?
中谷 会うのは今日初めてだったんですが、いや〜、美しいなと。
一同 笑
中谷 でも稽古の中で新しい発見があったんです。前作とは幼少期の描き方が違うじゃないですか。記憶が戻った人格の雨とそうでないと雨と。劇の中で寝落ちして、雨と会話するシーンがあるんですが、そこで改めて思ったのが、どの瞬間に「あっ、元の雨だ!?」って思うのか。今までだったらパッと見た時にすぐ分かるから。
吉田 前作までだと演じる人が違うけど、今作では1人で演じるからね。
中谷 パッと見た時にどこからその情報を拾って、会話が紡がれていくのかっていう発見があって。そこがすごく新鮮なんですよね。
篠崎 その雨をどう演じわけたらいいか模索しています。
演じ分けで意識していることはありますか?
篠崎 まずは声を変えたいなと思ったのと、幼少期の時は落ち着きのない動きを表現できたらいいなと思っています。大人しく座っていられないとか。大人の時の雨さんはすごくしっかりしてそうなので、普段の自分よりもしっかりしなきゃいけないなっていう思いはあります。
中谷 あまりしっかりしてないの?
篠崎 そうですね(笑)。
中谷 しっかりしてそうなイメージだけど?
篠崎 どちらかというと、幼少期の雨ちゃんのほうが演じやすいです。

雨シリーズ2作品上演 「花嫁は雨の旋律」「雨の音が聞こえる」公演ビジュアル
素はそっち寄りってことですね?
篠崎 若干(笑)。
中谷 顔合わせの時はすごくしっかりしてるんだろうなって思ってたよ!?
篠崎 本当ですか!? 全然そんなことないですよ。ふざけてますよ(笑)。
中谷 第一印象は「すげ~しっかりしてる」って思ったよ。それこそビジュアル撮影の時とか。
篠崎 全然です…。
中谷 もっと素顔を知っていきたいと思います。
一同 笑
中谷 話がズレちゃいました、ごめんなさい(笑)。
吉田 『雨音』で成長した雨の姿が、『花雨』の雨にならなきゃいけないから、稽古の後半でも意識していかないとね。特徴を統一させていきたいんですよね、こういう癖があるとか。
武田 同一人物ですからね。
吉田 一度中学生を経由するので。
武田 中学生が2回あるんですね!? 私と篠崎さんと。
吉田 通ってる人生が違うから、性格は同じにはならないんだけど、持っている根底は一緒だから。癖を考えていかなきゃいけないなって。
武田&篠崎 すごく難しい!
吉田 例えば『雨音』ではこういう家のルールがあるからっていうのを、『花雨』でもつなげていけたらいいなって。
中谷 お客さんからも透けて見えるのかもしれないしね。先に『雨音』を観て、次に『花雨』を観てもらった時に癖が一緒だったりしたら、「ああ、やってた!」とか。雨ちゃんがダブって見えるとかあれば、素敵だなあって思います。
中谷 姉妹役のお2人は普段は話すんですか?
武田 話しますね! でも同じグループの中でもチームが違うので。ここまで深く何日も一緒にいるってことは初めてなので。
中谷 へ~。こんなに一緒にいることは初めてなんですね?
武田 2人で一緒にお仕事をするってなかったから。初ですよね?
神志那 初めてです。
今作品への意気込みをお願いします
神志那 普段の私は忘れて、海ちゃんに頑張ってなれるように、日頃からいろいろな人を見て勉強できたらなって思っています。
武田 ずっとこの期間、雨という役に没頭できることが有難いですし、雨に身を任せるじゃないですけど、役に入り込んでいけたらいいなと思っています。
千歳 『花雨』は1作目と2作目に生演奏があって、2作目の時は前回よりも生演奏がさらにバージョンアップという感じだったんですが、今作の『花雨』では逆に生演奏がなくなって、その分だけ人の気持ちが倍増して膨れ上がって描かれた作品になっているのかなあと感じます。それに伴って、『雨音』ともニコイチで良い作品が作れたらいいなと思っています。お客さんには両方観ていただきたいですね。
吉田 台本を読んでいて、これからどういう波崎家にしていきたいとかってありますか?
神志那 洗濯物をたたむ、たたまない、の件があったように、賑やかで明るい家族ですよね。とても普通の家族なんじゃないかな。ごく普通の雰囲気を作れれば作れるほど、お客様にも身近に感じてもらえるし、そこにリアリティが生まれるんじゃないかなって思います。
武田 わざとらしくない関係という感じですか?
神志那 自然に生まれているというか。
武田 自分にお姉ちゃんができたと思って、ちゃんと関係性を築けていけたらなと思っています。
自分が演じる役について、どんなところに注目してほしいですか?
中谷 片山均の成長を見てほしいですね。生きる糧だった波崎雨という人物に、一度はサヨナラをして、その後に再会できるけど違う人格で。それも受け止めて次に向かっていく覚悟、決意を見てもらえたら嬉しいと思います。
篠崎 幼少期と大人の雨ちゃんを1人で演じるので、そこの違いに注目してほしいです。
武田 篠崎さんが演じる雨ちゃんと、私が演じる雨ちゃんとリンクするところだったり、雨という女の子はきれいな風貌だと思うので、そこをいかに表現できるかを見ていただきたいなと思います。
神志那 海ちゃんは明るくて元気で優しい良い子だと思うので、観てくださった方に元気になってもらえたらいいなと思っています。今まで舞台で演じさせてもらったほとんどが男性役で、女性役を本格的に演じたことがないので。ファンの方は「女性の“じーな”を観るのが楽しみ!」とおっしゃってくださっています(笑)。
中谷 いつも見てるでしょ(笑)。
一同 笑
神志那 威勢のいい私を舞台で観ることが多かったと思うので、普通の女性を演じている私を観てほしいと思っています。
千歳 雨ちゃんがピアノを弾くキッカケになったという人物でもあるので、雨ちゃんとの関係性をより濃く描けたらいいなと思います。
吉田 3回目の『花雨』も、初めての『雨音』も、一緒に楽しんでいただきたいです!
舞台「花嫁は雨の旋律」「雨の音が聞こえる」は残念ながら延期となりましたが、朗読劇としてU-NEXTでの配信が決定いたしました!博多と東京をビデオ通話で繋いだ収録を含む、朗読劇3部作。詳細は後日!