
「花嫁は雨の旋律」の再演が今月10月31日〜11月4日に開催される。 昨年から一年以上を経ての再演となり、初演と同じくヒロインは北澤早紀が務める。「思い入れのある作品」と語る本作品への特別な想いと、再演に向けての意気込みを語ってもらった。
・昨年の初演を振り返ってみていかがでしょうか?
初舞台でとにかく夢中で演じていたので、あっという間でした。
・反響とかいかがでしたか?
ファンの方は「花嫁は雨の旋律」「雨の音が聞こえる」などの朗読劇の方も見てくれていて「雨ちゃんに思い入れがあります」「雨ちゃんにまた会えて嬉しい」と言ってくださる方も多かったですね。未だに、(AKB48の)握手会とかでも、赤沼さんの「おはヨーグルト」とか「おつカレーライス」を言ってきてくれる人もいます(笑)。
・役を演じる上で気をつけていたことはありますか?(年齢が変化している役)
「いま思えば、こうしておけばよかったな…」ということが、終わった後に結構出てきました。思い入れが深かったので、思い返すことも多くて。例えば私の実年齢は大人で声変わりもしていて低いのですが、しゃべり方を幼くする…ということが難しくて。本番では声を高くして頑張ったのですが「技術が足りなかったなぁ…」とすごく感じました。
・この1年で舞台への出演が続いています。今回は5作品目の出演となりますが、女優業に対しての考えの変化はありますか?
今回は5つ目ですね。今までの(演じてきた)役はわりと個性的でした。例えば今回の「花嫁と雨の旋律」だったら「幼い」少女の役、「旋律テロル」ではテロリスト役、(AKB48の)グループ内で演じた「ロミオとジュリエット」という作品ではお母さん役を演じました。先日まで出演していた「シャンパンタワーが立てられない」では自分と同じくらいの年齢の役を演じたのですが、そちらでは思ったより苦戦しました。普通の女の子の役を演じる方が振り切っていない分難しかったです。

北澤早紀(AKB48)
愛知県出身。AKB48チームBのメンバー。初演の「花嫁は雨の旋律」で初舞台を果たす。舞台作品への出演は本作が5回目となる。
・お気に入りのシーンをあげるとしたら
終盤の絆が深まっていくシーンですね。 前回は不安な気持ちがありながらやっていたところがありました。今回は頑張りたいなって思います。 演じていて「ここ、好きだなぁ」と思ったのは、パーティーのシーンです。色々な方が暖かい目で見てくれている瞬間、色々な人に関わって頂き、すごく支えられているなぁって実感できました。演じている側としてはとても嬉しくなったのを覚えています。
・再演ではピアノの生演奏にチャレンジするということですが
一番の課題です(笑) 毎朝練習してます!
ピアノは、小さい時に5年くらい習っていました。だけど、今回マネージャーさんから「弾けますか?」って聞かれた時に、弾けるかどうか自分でもわからなくて。お母さんに「私ってピアノ弾ける?」って聞いたんです(笑)。そしたら「弾けるよ」って言われたから、大丈夫かなと思って(笑)。年齢的には、小学校4年生ぐらいまで習っていました。楽譜を読むことはできるので、頑張ります(笑)!
女優業としての目標と、アイドル業としての目標はそれぞれあるのでしょうか?
あまり別々に考えていないですね。舞台でやったことをAKB48に持ち帰って、劇場公演で極めたいなって思います。「舞台を観て応援したくなった」って言ってくださる方がいるのは、本当にすごくうれしいです。舞台を観に来てくださる方の中では、AKB48 は知っていても私のことを知っている人は少ないでしょうし、舞台だけのお客様にも 「AKB48ってこういう子もいるんだな」って知ってもらえたら嬉しいです。
主演の中谷さんについて
「(ここは)どういうお芝居なんだろう?」って思った時に、中谷さんのお芝居を見ていてしっくり来ることがたくさんありました。「こういう感情か!」って、気づかされることがたくさんありました。
気になる共演者について
栗生みなさんですね。もともと顔見知りとかではなかったのですが、舞台を見させていただいたことがあって。メンバーも結構(栗生さんと)共演をしているので、AKB48の握手会の時にファンの方も、すごく栗生さんのことを知っているんです。「いつか絶対共演してね」ってずっと言われていたので「あ、共演できる!」って思って、うれしかったです。AKB48の同期が3人ぐらい共演していて、彼女たちも尊敬していて、みんな「大好き」「大好き」って言ってて。「どんな人なんだろう」「どういう作り方をしていくんだろう」ってすごく気になっていたので、楽しみです。
これからご来場するお客さまへ、メッセージをお願いします。
再演にあたってとても楽しみにしてくださっている方が多くて、レベルアップしたものをできたらなってすごく思いますね。自分でハードルを上げるみたいになってしまってるんですけど…(笑)。
企画・構成:小宮山薫 / カメラマン 豊川裕之 鶴田健吾
